■■主な品種■■
男爵薯(だんしゃくいも)
日本のじゃがいもの代表品種で、単に「男爵」の名で扱われることも多く、じゃがいもの代名詞にされることもあります。現在では、じゃがいも生産高の約60%を占めます。1908年(明治41)に、函館ドック社の専務であった川田竜吉男爵が導入したので「男爵薯」と呼ばれるようになり、1928年(昭和3)には「メークイン」とともに優良品種となりました。形は球状で目のくぼみが深いのが特徴です。肉色は白色の粉質で、でんぷんが約15%と多く、ホクホクした食感が特徴です。煮くずれしやすいのですが、粉ふきいもやマッシュポテト、コロッケをはじめさまざまな料理に向いています。中心に空洞が生じやすい、目が深くて皮がむきにくいなど、欠点は少なくありませんが、広い地域に適応して栽培技術も蓄積されており、長年慣れ親しんだ食味と抜群の知名度で消費者からも生産者からも今なお絶大な支持を得ています。淡い紫色の花は、初夏の北海道風物詩の一つになっています。
キタアカリ(北光)
「男薯爵」と「ツニカ」を交雑させ、じゃがいもシスト線虫抵抗性遺伝子を組み込んで作出された品種です。北海道農業試験場で育成され、1987年(昭和62)に登録されました。北海道の線虫発生地域のじゃがいも作りに光をもたらす、という意味で「キタアカリ(北光)」と名付けられました。偏球形の小粒で皮色は黄白色、目はやや浅くて赤いのが特徴です。肉は黄色でやや粉質、ホクホクとしていて甘みがあります。でんぷん価が18%と多く、煮くずれしやすいので、皮付きのふかしいもやベイクドポテト、サラダ、コロッケにむいています。栄養的にも特色があり、ビタミンCやカロチンを豊富に含みます。近年人気急上昇中のじゃがいもです。
メークイン
「男爵薯」とともに日本の2大品種の一つです。名前は[May-Queen]からとられたもので、花の女神フローラの祭りに村娘から女王を選んだことに由来します。日本には1917年(大正6)にイギリスから導入され、昭和30年代に関西方面から人気が広がり全国に知られるようになりました。形はツルリとした長卵型で、目の数が少なくて浅いことが、皮をむきやすいという長所になっています。肉は黄白色のきめ細かな粘質で、煮くずれしにくく、煮ものやシチュー、カレーライスなどの煮こみ料理に向きます。低温で保存すると甘みが増し、しっとりした歯ざわりになります。緑化しやすい、疫病に弱いなど、栽培が難しい品種で、今日のイギリスでは既に栽培されていないのですが、日本では特徴ある形やその名前、甘みのため人気を持続しています。白地に紫色が混じった可憐な花を咲かせます
紅丸(べにまる)
1938年(昭和13)に、北海道農業試験場で早生で紅色の「レンブケ・フルエ・ローゼン」と収量が多い「ペポー」を交雑させて、でんぷん原料用として作られた品種です。卵型で表皮が紅色をしているのが特徴です。収量が多く品質の良いでんぷんがとれるので、ほとんどがでんぷん原料用になり、市場にはあまり出回りません。貯蔵すると甘みが増し、煮くずれが少ないために煮ものにむき、食用にも人気があります。
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